ゼミについて

「学生のための漢方講座(略称:夏ゼミ)」について

  

学生のための漢方講座を初めて開催されたのは故・梁 哲周(ヤン チョルチュ)先生です。

梁 哲周先生は東京薬科大学に入学後、漢方研究会に所属し、多数の薬科大学の漢方研究会の連合会である、全日本学生漢方研究会で活躍されました。

また大学卒業直後より各種漢方団体・漢方メーカーの講師を努めてきました。高度な理論をわかりやすく解説する講演は、全国各地で絶賛されました。

その後、梁 哲周先生はプロの漢方家を育成するために、弱冠29歳で東京上野に雞林東医学院(けいりんとういがくいん)を開校しました。雞林東医学院には、医師・薬剤師・鍼灸師などの漢方を業とする者が集い学び、数百人に及ぶ多くの湯液家・針灸家の弟子を育ててきました。現在では、弟子が主宰する漢方研究会も全国各地で立ち上がり、梁 哲周先生の孫弟子も全国に増大しております。

梁 哲周先生は当時、医学部・薬学部においては漢方の授業が無いことから、漢方教育の行く末を憂い、後学を養成するために「薬学生のための漢方講座(略称:薬ゼミ)」を毎年夏休みに開講し、多くの学生に正しい漢方を教育してきました。

第1回の「薬ゼミ」は、梁 哲周先生が32歳時の1979年(昭和54)でした。「薬ゼミ」には、薬学生だけでなく医学生も多く参加し、現在では「薬ゼミ」出身の多くの薬剤師・医師が漢方界・医薬業界で活躍しております。

梁 哲周先生は、雞林東医学院の授業・全国各地への講演出張と多忙を極めておりましたが、2010年頃より体調を崩され、残念ながら2012年(平成24)1月17日に65歳で逝去されました。

梁 哲周先生が後学の養成に情熱をもって開催し続けた「薬ゼミ」を継承したものがこの「夏ゼミ」です。

現在「夏ゼミ」の講義を担当する講師陣は、全て梁 哲周先生の教えを受けた弟子や孫弟子達です。このゼミは30数年の歴史がありますので、かつて学生時代にこのゼミに参加して、今では講師を務めている者もいます。

梁 哲周先生門下の同門の講師陣で行う漢方ゼミですので、各講師の理論ベースが同じで統一されており、理論矛盾はなく、混乱せずに分かりやすく聴講できる点は他のゼミに類を見ません。

陣内秀喜

学生のための漢方 夏の集中ゼミナール
梁哲周先生